生成りのシザーケース
Blink Leather Worksのシザーケースの中でもひときわ存在感のあるシザーケースがあります。
そのシザーケースは「純白」とまではいかないものの、白に近い生成り(ナチュラル)の革で仕立てた「生成りのシザーケース」です。
ちょっと使うのに勇気がいるけどきっと特別な気持ちで仕事をすることができると思います。
生成りの革は革屋さんでは「ナチュラル」と呼ぶことが多く、一般的に染色されていない「素の状態の革」のことを言います。
染色させていない革は生成りのような乳白色をしています。
その乳白色の革が僕はとても好きです。
使い始めると革が日焼けしてみるみる色味が濃く変化していくのも「育てていく楽しみ」をより感じさせてくれます。
そして製作時はとにかく細心の注意を払って製作しないと汚れがついてしまうし、当然ながら少しのミスも許されないのでとにかく緊張感があります。
だけどそんな緊張感すら楽しみに変わるような「魅力的な革」です。
革の愛好家の中ではこの生成りの革でできた革製品を窓ぎわで二週間ほど日焼させて全体の色味が濃くなってから使い始める人や、ニートフットオイルという革専用のオイルを定期的に塗って革を育てていく人がいます。
まさに「革好きのための革」と言ってもいいと思います。
そして全体の色が濃くなっていくとともに手垢などの汚れも気にならなくなり、その使い込んだ感じがかっこよくもあるのです。
シンプルだけど堂々としていて特別な存在感のある革
そんな革で仕立てたシザーケースもなかなかいいもんですよね。
Blink Leather Works 田中