シザーケースのオーダーメイドについて。
オーダーメイドのシザーケースはいくらになりますか?
このように、オーダーメイドのシザーケース製作に関するお問い合わせを複数の方から
ご相談いただきましたので、現在のBLINKの考えを書いておきたいと思います。
まず初めに、
BLINKではシザーケースのオーダーメイド製作は積極的には行っておりません。
BLINKは、オリジナルのシザーケースの開発に積極的に取り組んでおり
多くの美容師の方からの意見をもとに商品の改良を重ね自信を持っておすすめできる製品を揃えているので、その中から個々のユーザーに合った製品をご提案させていただきたいと思っています。
今ではこのような考えに至りましたが、
僕たちも元々はオーダーメードのシザーケースをメインで製作していた時期がありました。
もちろん、
多くの美容師の方の要望を聞き、それを具体的な形にしてきたので
その時の経験が現在のシザーケースづくりに生かされていることは言うまでもありません。
ですが、
誤解を恐れずに云えば
ユーザーに納得してもらうことを優先させたあまり
本当に自分たちが良いと思える製品を作ることができないこともあったし、
どれだけ満足してもらえたとしても心から喜べないこともありました。
もともとは、自分たちが本当に愛せるシザーケースを作りたい。
美容師の目線で自分たちが納得できる製品を、そしてその想いを共感してもらえる人に広めたい!と思っていたのに、気付けば少しづつ違う方向に進みはじめていました。
そして、要望通りに製作してしまった結果、
シザーケースとしての機能を満たしていないものや、1年も経たず壊れてしまった、、
などの連絡を受けることもありました。
それでもその頃は、お客様の要望に精一杯応えた結果なので落ち込むこともありましたが、
たくさんのシザーケースをつくってきた経験からある程度はそのような結果になる予想はできていたわけで、
それでも作りたい!というお客様の要望を優先させてきたことが原因で招いた僕自身の失敗でもあでもありました。
例えば、
縮毛矯正を繰り返し、毛髪体力がなくなっている髪に「ゆるふわ」のパーマを当てたいとオーダーされたとして
どんなにお客様がそれを強く希望されたとしても、最終的に適切な判断をするのは施術者であるように、
僕自身がシザーケースの作り手としてそのような責任を放棄していたな。と思うようになりシザーケースのオーダーメードを積極的にお受けするのをやめようと決断したのです。
それでも、
シザーケースのオーダーメイドを行っていないわけではありません。
ここまで、このような話をしておいて、、といった感じもありますが、
一度、BLINKのアトリエまでお越しいただいて具体的なお話をお聞きし、それが実際に製作可能なものであればもちろん製作させていただきます。
実際に、-haco short-や-clutch-などはお客様からの要望から生まれたシザーケースです。
すべてのご要望にお応えはできないかもしれないけど、シザーケース専門店としてお役に立てることを。そして、自分たちが本当に心から愛せる製品づくりをこれからも続けていきます。
BLINK LEATHER WORKS 田中